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〔1〕はじめに


早稲田法科の「平成26年度Aコース6月生」として、平成25年6月から1年間受験勉強を行いました。1年で合格できたのは、早稲田法科のナビゲーションのおかげと思っています。

土地家屋調査士を目指そうと思ったのは平成15年、47歳のときでした。当時ちょうど相続がらみで土地を売買することがあり、この職業を知りました。野外の仕事と報告書・申請など事務仕事とのバランスが良く「定年後は身体を動かす職業で頭も使う職業が良い」と思っていたこともあり、第2の人生はこれで行こうと心に決めていました。

それから10年。気がつくと定年まで間がありません。試験が難しいので、合格まで2~3回再受験を覚悟しなければならないのも気掛かりです。どうせやるなら予備校で本格的に準備しようと、早稲田法科を選びました。早稲田法科を選んだのは、全ての講義が業界のレジェンドとも言うべき先生の生講義であることと、教室が駅から近いので雨が降っても走れば何とかなると思ったからです。

昔から勉強することについてそんなに抵抗感はありませんでしたが、さすがに58歳での試験勉強は昔と勝手が違いました。なので、中高年の方に、私が受験を通じて直面した課題や、上手く行った点、失敗した点をお話させていただこうと思います。参考になれば幸いです。


〔2〕試験勉強


(1)【学習時間】会社の仕事を優先し無理の無い学習計画を作る。(上手く行った点)
勤めながら勉強するときの課題は学習時間の確保です。勤め先でみんなから応援されて無事合格、会社の上司・同僚から祝福されて・・・と言うのは理想ですが、会社の思惑と合わない限り困難です。私は受験することを会社では一切言いませんでした。会社の事業と関係が無かったからです。したがって、仕事優先で、残りの時間を学習時間にあてました。


勤めながらでも学習できる時間は結構あります。会社生活20年にもなれば毎日の生活パターンは出来ています。私の場合、通勤が片道90分(そのうち朝座れる各駅停車の30分)、昼休み45分(うち15分)、週3日程度は21時前帰宅(22時からの90分)、土日(繁忙期2カ月とお付き合いを除いた毎日)。繁忙期も年長者の特権で、休出日や時間の我儘はある程度利くので1日程度は時間の捻出が可能です。
そこで、朝の通勤時間に法律の条項おさらいと過去問繰返しを14ヶ月行い、昼休みはインターネットの民法演習を10ヶ月(割込み多く正味50%位)、家では、主に書式を中心に演習を14ヶ月やりました。実際の学習時間はやる気と忙しさによりその時々でまちまちでしたが、平均的には、早稲田法科での時間を除いて、基礎期間の約4ヶ月(平成25年6月中~10月)を週10時間前後、講義開始から答錬前の5ヶ月(平成26年3月中まで)を週13時間前後、答錬以降の後半5ヶ月(3月末~8月)で週12時間前後と比較的コンスタントに勉強しました。トータルでは早稲田法科で300時間、自己学習が700~800時間くらいです。自分の生活を分析して学習時間を見つけ、無理の無い計画をたてて毎日の生活の中で継続していくことが大事と思います。


(2)【択一】違いが分かるまで条文を読込み、後は過去問。(上手く行った点)

深田先生が「正しく覚えなさい。いい加減な知識は役に立たない。」と講義の中で繰返しおっしゃっています。実際、択一問題の文章は微妙です。ある意味、条文のテニオハまでの理解が届いているかを問われていると考えても良いと思います。一見してこれが誤りと言う選択肢は稀で、全てが正しいように思えますし、理解していたとしても、訓練していないと時間に追われてあせり、全てが同じように錯覚して混乱するという具合です。

私が早稲田法科を選んだ大きな理由もこの点にありました。選択とはいえ合格率が一桁の国家試験の場合、中途半端なレベル(過去問中心に傾向と対策により類似問題対策だけで合格を目指すレベル)では歯が立たないことを別の試験で経験していましたので、法律の条文を登記法、令、規則、準則とそれぞれを別冊にして持ち歩き、通勤時に鞄から出して、1年を通じ何回も読み返しました。「条文読み込み⇒100講の講義での条文内容の学習⇒過去問での条文の違いや理解不足の摘出/再確認」と行い、さらに意識して条文の縦横の関連をとるようにしました。答練が始まると過去問の繰返しだけで精一杯になりましたが、それでも5月連休、7月末に全条文の読み返しと条文間のテーマ分類や関連の整理(例えば創設的登記での登記官の転写、登記の違いなど)を試み、“違い”の修得に心がけました。

余談ですが、55歳を境に覚える事が苦手と感じるようになり、“3歩歩くと忘れる”を地でいく状況でした。力任せの暗記はとても無理で、理解の積上に重点を置きました。難解な民法や登記法の内容は経験と生活でのシーンのあてはめ、イメージを膨らませて捉えるようにし、後はとにかく過去問を徹底的に繰返して記憶の維持に努めました。


(3)【書式】型の習得と長い問題文の適確な把握(なかなか上手く行かなかった点)

松元先生が「土地は問題のパターンがほぼ出尽くしている」とおっしゃっているように、代表的な型が在ります。書式の問題はその型を組み合わせて作ってあるので順番にその解法に従って計算していけば、基本的には答えに到達します。型を修得していてなお、解法が分からない場合は、まず問題の見落としか、問題分が長大で必要部分を探しきれていないためと思って良いと思います。土地も建物も書式の問題文は数ページと長いので、問題文から必要事項を短時間で把握する技術を答練で磨くことが大事と思います。

私の場合、答練の途中まで型を十分理解していませんでしたし、問題文についても、とにかく見落とし、漏れが特に多かったように思います。問題の見落としで建物の図面が完成しなかったり、土地の隅切り条件を見落として座標値がない図を提出したり・・・きりがありません。問題文の把握にはこれと言った必殺技はないと思いますので、あせらず、確実に読み取る訓練を重ねて自分のスタイルを作ることが重要と思います。答練で先生方が板書して説明される内容もそれぞれに工夫がありますので参考にすると良いと思います。


(4)【書式】作図のハンデは申請書の部分でカバー(困った点)

目が老眼で細かいスケールが読み取れないこと(実際250分の1定規では最小目盛が見えず、だいたいを感覚で引いていた)、おまけに乱視も進んで引いた直線が二重線に見えること(あっ、鉛筆線の上に書いてしまったと思って修正の線を書こうとして視線をはずした瞬間に目が正常に戻り気がつく)です。新しい眼鏡も作りましたが度が強いと歪みもひどく、元の眼鏡に戻しました。結局、この不具合は最後まで変わりませんでした。このハンデも手伝ってか、私の作図スピードでは時間が足りず、いつも建物図面を書ききれない状態で答練を終わっていました。多分15回のうち全て終わったのは5回もないと思います。

ただ、書式の点数は作図を完成させることだけが全てではありません。作図のきれいさ丁寧さ、作図以外でも申請部分があります。実際私の点数は作図が未完成な割には申請書、「問い」の説明の部分で何とかなっていました。本番でも建物図面まで行き着かずこの部分は白紙で出しましたが申請書部分で点数を取ることが出来、完璧だと思って出した土地より高い点数をとることができました。書式の試験は登記手続きの流れの理解、説明に配点が変化しているということも聞きますので、作図のハンデを申請書の記述で取り返すことも可能と思います。作図のスピードと正確さの技能では間違いなく若手に勝てないですが、丁寧な作図とこれらのポイントは検討の余地ありと思います。


(5)【得点力強化】自分の得意分野を中心に得点を獲得(まあまあ上手く行った点)

答練の結果をみると書式の点数割合が高い人、択一の点数割合が高い人と二分されるようです。平成26年度早稲田法科15回の答練の結果を見てもこの得意不得意の傾向は大きく変わることが無いようです。したがって、自分がどちらのタイプなのかを把握した上で、さらに得意なところを磨き上げることが良いと思います。

私の場合は、択一先行でした。書式も訓練し少しずつ改善はしましたが、このパターンは最後まで変わりませんでした。点が低い私の書式で、点を失っているのは図面作成であり、点を稼いでいたのは申請書、法律説明部分でした。択一の知識がそのまま反映されていたからです。本番も結局この傾向は変わりませんでした。不得手を矯正することは足切りをクリヤするために必要ですが、他との競争力を強化するためには、得意部分を伸ばす事が必要です。自分の得意不得意を見極め、学習時間を配分して意識的に強化することが大事と思います。


(6)【直前1カ月】全答練終了直後しばらく学習意欲が減退(上手くなかった点)

全ての講義と答練が7月20日頃に終わると早稲田法科に行くことがなくなりました。学校を卒業したような開放感と言うか一種の虚脱感があって、“試験まであと4週間”と思うものの気持ちが乗らず、勉強意欲はかえって減退していきました。ちょうど会社の定期的な繁忙期がこの時期に一区切りついたこともあったと思います。惰性で勉強はしていましたが“これから何をしようか”という感じでした。とりあえず松元先生から声を掛けていただいた試験1週間前の自主練習会の試験問題作りをすることにしました。「試験問題を作るとそれが自分の勉強になるよ」といわれていましたが、実際にそうでした。問題を作るために、過去問やテキスト、書式練習問題、答練問題の全部を使って試験項目と書き出し、それに沿ってまた全てを1問ごとに総ざらいする(例えば答練の問題毎に肢の造りや傾向を分析して各肢を選定し問題を組上げる)作業を各問20問分、文章問題2問分やりました。さらに模範解答と解説を作ることまでやるとまた解答集やテキスト、条文確認まで総なめすることになり、大変でしたが整理もできました。問題を作られている先生方の苦労も体感できました。こんなことに没頭しているうちにやる気も戻ってきて、直前対策に対する方針も決まり、迷いがなくなりました。方針が固まったのは8月に入ったころでした。


(7)【直前対策】ひたすら全ての演習問題、答練問題を一気に復習(上手く行った点)

直前対策は、早稲田法科の講義で配られた理論と書式の演習問題、全答練問題、100講問題集、過去問全ての短期の再復習です。最初の2週間で主に書式講義の演習問題を行い、最後の1週間に全答練問題の再実施と理論に関する問題集、過去問を行いました。最後1週間の勉強時間は、1日12時間くらいで、午前中択一問題4~5時間、昼14時以降から23時に掛けて答練の書式問題3回分+αといった具合でした。朝に択一を持ってきたのは疲れてくると集中力が続かないためで、疲れを忘れて取り組める書式を後の方にしました。結果、順調に計画を消化することが出来、答練問題は5日目には完了し、あとは択一の繰返し演習をしました。択一は項目別、各肢単位で採点し、傾向を見て再度テキストの確認と演習を繰り返すという方法でした。


〔3〕体調管理


(1)【筆記試験】熱中症のような症状になってしまった(失敗した点)

筆記試験のある8月に入ってからは暑さが続きました。特に試験前の1週間は連日の猛暑で暑さのピークでした。私の勉強もここがピークで、重なっていました。
異変は、試験日の朝、会場1時間前着を目指して9時過ぎに家を出、駅のホームに立ってから起こりました。体がだるく、ふらふらするのです。変だな・・昨日まで元気だったのに・・と思ってから、『熱中症の初期だ!』と気がつきました。1週間クーラーをあまり使わず、窓を開けて学習していたこともあり、水に気を使い大目に飲むようにしていましたが、前日の夜から水を摂取していませんでした。急いで自販機で水を買って飲み、途中の駅でも健康飲料を飲みました。なかなか回復せず、落ち着いたのは、会場への坂道を登り、キャンパスのベンチでしばらく休んでからでした。
試験開始後は特に心配することも無く受験できましたが、一時は試験になるのだろうかとか、こんなことで1年を棒に振るのかと本気で思いました。


(2)【口述試験】歳のせいか風邪が重症に(失敗した点)

11月初めに雨に濡れて風邪を引きました。実に4年ぶりに本格的な風邪をでした。一気に重症になり、声帯がやられて声が全く出ません。電話に出ても無音で切られる始末です。そんな中で口述試験の通知をもらいました。当日も鼻水はだらだらと止まらず、試験中は、声が届くかとか、鼻水ばかり気になって十分に集中ができませんでした。

ちなみに、口述は早稲田法科の対策問答集のとおりで外れた質問はありませんでした。他の受験生の大多数がT学院の対策集を持っていて、その厚さに、早稲田法科の分量で大丈夫かなと最初は思ったのですが『そんなに記憶できる力もないし、十分!』と思い返し、後は自力でやろうと覚悟をきめました。


〔4〕最後に


1年間、私の学習は、早稲田法科以外でも松元先生が入講ガイダンスで示された大日程に沿って学習を進めて来ました。結果として早稲田法科の効果を最大に活用できたと感じています。早稲田法科の皆様、ありがとうございました。

また、この1年間は試験が難しかった分、自分の中の小さな変化がより大きく(壁に)感じられた一年間でもありました。中高年の受験はマイペースで、無理をせず、普段の生活の中に学習習慣を組み込み、理解をこつこつ積上げることが大事と思います。試験には万全の健康状態で臨み、もてる力を十二分に発揮されることを祈っております。